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first created: 2003-10-20
last modified: 2003-10-22

2003-10-20

rugby world cup 2003: japan v france

miscellaneous

先週の土曜日、ラグビー・ワールドカップ2003、予選Pool B 日本対フランス の一戦が前回のスコットランド戦と同じTownsvilleのDairy Farmers Stadiumで行われた。結果は52-29、日本はフランスに善戦するものの最後は自力の差を見せつけられ、敗れた。前半を終わった時点で20-16、後半早々に栗原のペナルティゴールで20-19と1点差まで迫った試合だった。

初戦でスコットランドを32-11というスコアながらスコットランドより格段にいいラグビーを世界に見せつけて"Brave Japan"と評価を上げた日本だったが、この試合では最初ペナルティゴールで3-0と先制したあと、ドロップキックからのリスタートからミスを犯し、すぐにフランスにトライを奪われた。さらにそのあと22歳の大型右ウィング Aurelien Rougerie に簡単にトライを許し、前半始まって8分ですでに14-3と大きくリードされた。

その後、日本はペナルティゴールをひとつ返すが、フランスにペナルティゴールを2個決められ20-6となる。しかしここからスタジアム全体が後押しする日本の反撃が始まる。若いチーム編成にしたからか、ハンドリングのミスが多いフランス、日本は32分、フランス22mラインの内側でラックからの球出しをこの試合先発で出場したフライハーフのミラーからセンターの難波、そしてシザーズでトップスピードで入ってきた同じニュージーランド出身のセンター コニア がトライ、そのあとのコンバージョンも決まって20-13と追い上げた。前半終了間際には栗原が落ち着いてペナルティゴールを決め、これで20-16と4点差に詰め寄った。

後半が始まり、まず栗原のペナルティゴールで1点差とした日本だったが、疲れたのかディフェンスが甘くなり、フランスに48分、52分と簡単にトライを返されてしまう。特に力で再度を突かれると脆かった。この後、両チームとも1ペナルティゴールを追加し37-22、そして68分、ふたたびRougerieのトライで44-22、このトライが日本に引導を渡した。

71分、日本は大畑のトライと栗原のコンバージョンで44-29とするが、その後、フランスに1トライ1ゴールを決められて51-29、これがファイナルスコアとなった。トライ数ではフランス6に対し、日本は2個と完敗である。しかし、スコットランド戦と同じように相手チームの不甲斐なさとしつこい日本のディフェンス、そして栗原のびっくりするぐらい精確なキック - 100%決めた - とフライハーフ・ミラーの見事なプレイは結果以上に日本の善戦ぶりを伝えている。

Planet-RugbyはそのMatch reportでミラーをMan of the matchに選んだ。箕内が試合後に語っていたように、スコットランド・フランスという強豪国に善戦したことは十分称賛に値する。» 日本対フランス 試合後の選手コメント=ラグビーW杯スポーツナビ

The Sunday HeraldではCraig EmersonがEastern promise but no delightのなかで、日本が1995年の第1回ワールドカップ、対ニュージーランド戦で145-17という屈辱を舐めた試合を引き合いに出し、それから格段とよくなった日本とあと数試合今回のような善戦を強豪国に対してできれば日本が検討している2011年ワールドカップ開催誘致が現実化してくると書いている。また、Rupert GuinnessはThe Test of time (FOX SPORTS) で、日本はオーストラリアAといったA代表とのテストマッチを余儀なくされていたが、トップチームと戦ってもいいのではないかと書いてくれた。

世界ラグビーをまとめるIRBは代表として戦える選手を次のように規定している。» 8. Eligibility to play for National Representative teams [pdf, 89730 bytes] (IRB: Regulations)

  • その国で生まれた者
  • 親や祖父母がその国で生まれた者
  • 36ヶ月(3年)続けてその国に住んでいるもの

この非常に緩い代表チームに対する規定のおかげでこの試合で見事なトライを決めたニュージーランド出身のコニアやミラーといった選手は日本のために戦えた。そんなの代表ではないという批判はあるかもしれないが、彼らの存在は日本代表の強化に役立ち、また、彼らが日本に来てくれることでトップリーグといった国内ラグビーの向上にも貢献してくれている。

日本ではテレビ東京が放送した日本戦の視聴率はスコットランド戦が3.4%、フランス戦が4.3%というかなり寂しいものだった。今のラグビー人気を映しているといえばそれまでだが、ここ数年、着実に実力がついてきて今回のように強豪相手にいい試合を行っているのに対し、過去の栄光、過去の遺産だけで無理矢理ジャニーズというガキ集団をプロモーションに使って放送される日本バレーにスポットライトがあたるのにはどうも理解に苦しむ。残り2試合、23日のフィジー戦、27日のアメリカ戦に是非とも勝ってほしい。

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そのほかの試合ではイングランドが南アフリカに25-6で快勝した。今回、本気でイングランドは優勝できるのかもしれない。最後に今回の試合に対する各メディアの記事を紹介する。

映画「トリック」とテレビドラマ「トリック」

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マニアックな笑いと謎解きの面白さ、そして主演の仲間由紀恵阿部寛のコミカルで魅力的な組み合わせで深夜帯ながら人気を博したテレビ朝日のドラマシリーズ「トリック」が新しいシリーズとして今月から毎週木曜日9時に復活、放送されている。そのプロモーションを兼ねて、去年の秋に公開された「トリック劇場版」が日曜映画劇場で放送された。

僕が「トリック」を知ったのはテレビシリーズ第2弾「トリック2」からである。なんとなくチャンネルを変えたら仲間由紀恵演じる貧乳マジシャン・山田奈緒子と阿部寛演じる巨根の物理学助教授・上田次郎のふたりが舞台の村に出かけるシーンに出くわし、そのふたりの、殆どかけ合い漫才に近いやり取りにそのまま見続けたのが最初である。確か「トリック2」の最初の回だったと思う。

「トリック2」だから勿論「トリック1」があることは容易に想像できた。しかし、続き物であることはあまり関係なかった。エピソード自体が2話完結(「トリック1」「トリック2」の最初の回はそれぞれ3話完結、そして1話完結が1度)である以上、前のシリーズを見ていなくても何ということなかったのだ。あとで「トリック1」を見たときに、細かいところの謎が解けたぐらいである。

その「トリック1」を見たのは去年再放送されたときだった。菅井きん演じる「母の泉」といういんちき集団のトリックを見破るエピソードから始まったこのシリーズは主演ふたりのキャラクタの面白さと生瀬勝久が演じる警視庁の刑事 矢部 や彼にいつも殴られ、へんな方言を喋る、石原達也演じるその部下 前原 に加え、奈緒子の母親である書道の先生・山田里見(野際陽子)、こうした変わったレギュラーの登場人物の面白さがこのドラマの魅力を支えているといっていい。

それぞれのエピソードで登場するいんちき超能力者 - 「トリック1」では消失現象を起こす超能力者・ミラクル三井(篠井英介)、「トリック2」では「ゾーン」と叫び、持ち物からその人物の居所を見つけ出すサイ・トレーラー 深見博昭(佐野史郎) のエピソードが僕は好きだ - やそのほかの登場人物、トリックの謎解きも勿論面白いが、要は山田奈緒子や上田次郎、刑事のふたりに奈緒子の母親という、この5人のメインキャストにこのドラマの面白さ・魅力は存在する。

だから今回、その「トリック」映画版を見て思ったのは、ドラマ版の雰囲気を残し、相変わらずテンポのいいギャグ、下ねたで笑わせ、メインキャストの面白さは決して失われていないことは確かだったが、果たしてこれを映画にする必要があったのかという疑問は拭い去ることはできなかった。テレビシリーズから監督してきた堤幸彦に映画を作る能力があるのかどうかは別としても、軽いコミック的な展開でテレビドラマとして作られてきた「トリック」をそのまま映画にするのはやはり無理があったのではないか。映画の2時間という長尺ではどうしてもだらけてしまう。小気味いいテンポで進むテレビ版「トリック」のよさをその長尺がすでにぶち壊してしまったようだ。

「トリック劇場版」の失敗のもうひとつの原因は話の展開にある。映画では山田奈緒子がひとりで舞台の寂れた村落に出かけ、話は進行する。いつもの上田次郎がいっしょにいるわけではないのだ。勿論、そのあと上田もその村に向かい、ふたりは出会う。しかし、話の展開上、ふたり一緒に行動するシーンは(映画の冒頭、ふたりがかち合うシーンこそあれ)最後のクライマックスまでお預けである。

「トリック1」の最後のエピソードでも同じようにふたりは別々に行動し、クライマックスでやっといっしょになる。これと同じである。このエピソードでもふたりがかち合うまでの間延びしたシーンに苛ついたものだ。このふたりがいっしょにいなければ「トリック」の魅力は半減するどころか、まったくつまらない、面白味のない話に変わってしまう。「トリック」はそれぐらい主人公ふたりの魅力に依存している。

映画版「トリック」が息を吹き返したのはその映画のエンドクレジットが始まったときである。ふたりは最後に話ながら山を下りてくる。横に読まなければいけない暗号を縦にそのまま読んでしまった山田を上田はからかいながら(あいして います たからは いらない)、照れ隠しに「上田」と呼びつけしてやんわりと告白する山田との絡みは最高である。「トリック」がこのふたりのラブストーリーでもあることを如実に表したシーンだった。

ここでバックに流れるのは「トリック1」で使われた鬼束ちひろの歌う主題歌「月光」である。「トリック2」でも同じ鬼束ちひろの「流星群」、そして新しいテレビドラマシリーズ「トリック」では「私とワルツを」が使われているが、やはりこの曲ほどエンディングタイトルに似合うものはない。

「トリック劇場版」は映画としては失敗作である。正直のところ、映画館まで足を運び、1800円払って観るようなものではないことは確かだ。また、テレビドラマの新シリーズも最初の回を見ただけでは仲間が演じる奈緒子の「エヘヘヘ」という笑いが見られなかったからかもしれないが(僕はこれが好きなんだ)、なんとも言えないずれ、違和感を感じる。

それでも見続けるのは「トリック」にはまってしまった自分と完結されない山田と上田の関係にあるのかもしれない。今からドラマの最終回が楽しみである。こんなに最終回が楽しみなドラマもなかなかあるものではない。

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