2003-06-23
2003 FIFA Confederations Cup (3)
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今日も朝4時に起き上がり、FIFA Confederations Cup France 2003(FIFA.com)をテレビ観戦。今日の対コロンビア戦は日本にとってグループリーグ突破をかけた大事な一戦だ。日本としては引き分け以上であれば決勝トーナメント進出ということもあり、それほどプレッシャーはかからないはずだ。
日本のスクオッドには古傷を痛めた中村、イエローカード2枚で出場停止となった稲本が抜け、代わりに小笠原と中田浩二が入った。どちらも鹿島だ。ほかの前の2戦と同じ。1日置きに試合をしなければならない大会日程で3試合連続ほぼ同じメンバーで戦わせるジーコの判断には疑問を抱かざるを得ない。
コロンビアは中南米のチームらしく中盤で細かなパスを繋ぎながら攻撃をしかけた。日本も中田を起点に攻撃を仕掛けるが、勝利しかリーグ突破の選択肢がないコロンビアに押され気味。結局、前半は0-0で終了。
ジーコは67分、(ゴールを決めてもいないのに)今月になって急激に株が上昇した若きストライカー大久保に代わり、永井を投入、その直後、宮本の素晴らしいバックパス(2ちゃんねるではおしゃれヒールと呼びます)をコロンビアにカットされ、最後にはフェルナンデスのシュートを引き出してしまい、コロンビアが先制する。
その後、日本は攻撃を畳みかけるが、高原が決定的な場面を何度か外すなど最後まで不発、結局1-0で敗れた。前回の大会、トルシエの下で決勝まで駒を進め、惜しくもフランスで敗れたものの準優勝を果たした日本はジーコジャパンとなり、代表のセレクトも含めた彼のマネージメント能力の欠如、戦術の欠如を見事に晒すこととなった。
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僕は川淵キャプテン(なんなんだ、この呼び方は)率いるJFA(日本サッカー協会)がトルシエ後にジーコを代表監督に選出したとき、彼の下では絶対に日本は強くならないと思った。ていうか、逆に弱くなる、そして2006年ドイツ・ワールドカップには出場できないかもしれないと思っている。このままジーコで行くのならば、出場できない方がまだましなのだが。
僕はトルシエにも否定的だった。彼が目指したフラットスリーの組織的なサッカーは個人能力の劣る日本のサッカーには重荷と思った。日本は4-4-2を基調とした組織的にまとまったつまらないほど手堅いサッカーを目指すべきだと今も思う。しかし、プロフェッショナルな意識を持ち、選手に個人の自由よりチームの一員としてプレイすることを求め、実際にワールドカップ予選リーグ突破を果たし、結果も出したトルシエには一定の評価を与えないわけには行くまい。
ジーコという選手としては一流だが監督としては鹿島アントラーズというJリーグの1チームを強豪に育てた実績しかないブラジルの人間を監督に指名することで、協会はトルシエが残した大きな功績を捨て去ろうとしている。そんな馬鹿な話があるか。
案の定、ジーコは組織よりも個人の自由を尊ぶサッカーを目指した。中田や中村といったほかの選手より格段の能力・経験を持った選手だけではなく、すべての選手に自由を与えた。創造的なサッカーを非凡な選手に求めるのは当然だが、二流の選手にも求めるというばかばかしさだ。
ジーコが指導者として不適格なことは彼の代表選手のセレクションからも明白だ。秋田はまだしも名良橋を代表に選んだりといったアントラーズへのバイアスはひどいものだ。さすがにそれでは結果が出なかったからか、コンフェデレーションカップでは坪井や山田・遠藤といった選手をレギュラーとして起用とした。しかし、今度は同じ選手を意味もなくプレイさせ続け、戦術・采配に対する大きな疑問符がついた。
ストライカーとして高原に固執したのはなぜか?高原は正直のところバテバテだったと思う。そりゃ、1日置きに3試合もぶっ通しでプレイさせられたのだからしようがない。そして左のサイドバックにコンバートされたアレックスはところどころで攻撃にいいところを見せてくれたが、ディフェンダーとしては落第だ。ディフェンダーとしてのアレックスでは彼の利点を奪い去ってしまっている。
今回のコンフェデレーションカップ敗退は宮本の凡ミスに象徴されるクリティカルなミスを簡単に、しかも大事な試合で犯してしまう日本の悪い癖に起因する。そして相変わらずのストライカーの決定力不足。すべてがジーコの責任でないことは確かだ。また、クールすぎて仲間から信頼されない中田をキャプテンに選ばざるを得ない選手層の薄さは深刻だと思う(小野がいないのは痛い)。
コロンビア戦でジーコが監督なってから10試合を過ぎた。そのあいだ2勝3分5敗だ。勝ったのは韓国とニュージーランドにだけだ。» 日本代表 試合記録 (日本サッカー協会)
この成績はトルシエの最初の10戦が2勝4分4敗だったことを考えるとそれほど危機的なものではないように見えるかもしれない。しかし、トルシエには確固たる思想があった。そしてその思想は正しいかどうかは別にしてもそのあと日本のサッカーを変え、結果を残すことができた。ジーコにはそれがない。もしくは思いつけないのだろう。
川淵は自分の間違いを素直に認め、ジーコをクビにするべきだ。軌道修正は早ければ早いほうがいい。2006年ワールドカップ予選が始まってからでは遅いのだ。■
ベッカムに恋して
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スポンサー(TBCなど)の招待で嫁さんとともに日本を訪れていたベッカムが昨日、次のキャンペーン地、タイに向けて離日した。これで22日の来日以来ばか騒ぎを続けていた日本にも静けさが戻るわけだ。
今回の騒動の何がむかつくと言えば、日本のメディアが彼をまるで英雄か何かと間違えて伝えていることだ。僕からすれば、彼はかっこいい顔をした素晴らしい技術を持つひとりのサッカー選手であり、1998年のフランス・ワールドカップ決勝トーナメント1回戦、アルゼンチンと戦いPK戦で敗れたイングランドの戦犯に過ぎない。
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1998年6月30日、イングランドは12年前、メキシコで受けた屈辱(マラドーナの神の手)を晴らすのためにアルゼンチンと対戦した。前半、アルゼンチン、イングランドともにPKで1点ずつ入れ1-1、ここでマイケル・オーウェンが見せた素晴らしいゴール。オーウェンはハーフウェイラインでベッカムからのパスをトラップして受け取り、アルゼンチン・ディフェンダーをスピードで軽く抜き去り、ボールをゴールに蹴り込んだこのシーンはフランス大会最高のゴールシーンだった。
前半終了間際にはアルゼンチンのザネッティがゴールを決め、2-2に追いつく。フランス大会ベストのゲームを予感させるのには十分なゲームをここまで両チームは見せてくれていた。そしてこのビューティフルゲームをぶち壊したのがベッカムだった。
後半始まって早々、ベッカムはシメオネの危険なプレイにぶち切れ、倒れながら後ろ足でシメオネを蹴った。そして性格の悪いシメオネは大袈裟にピッチに倒れ込み、騙されたレフェリのニールセンはベッカムを一発退場させる。10人で戦わなければならないイングランドは全員で守り、ひたすらカウンタ攻撃でゴールを狙う。
イングランドは見事にその後75分戦い抜き、延長前後半30分を戦っても2-2のままでPK戦に突入する。こういった極度にプレッシャーがかかるシーンに弱いイングランドはリーズのバッティが最後にPKを大きく外し終わった。僕はイギリスでこれをテレビで見ていた。イングランドが敗れた瞬間に感じた虚脱感は今でも覚えている。
翌日のthe Daily Mirrorの見出し 10 Heroic Lions One Stupid Boy
はまさに言い得て妙だった。このひとりの大ばかのおかげでせっかくの素晴らしいゲームが潰されたのだ。
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彼が来日する直前、ファーガソンと対立するベッカムがマンチェスター・ユナイテッドからレアル・マドリッドに移籍することが正式に発表された。» Beckham joins Real Madrid (BBC SPORT)
僕はまだ1998年のベッカムの愚行を許してはいない(ベッカム本人は去年のワールドカップ・対アルゼンチン戦(BBC SPORT)で勝利を収め、借りは返したと思っているようだが)。しかし、この移籍はベッカム個人にとっても、そしてイングランド代表にとっても非常に有益だと思う。ベッカムがスペインリーグで激しく揉まれ、さらにいいプレイヤーになってくれればと思う。
ベッカムが素晴らしいプレイヤーなのは確かだ。しかし、彼は日本で言われているようなカリスマ性を持ったプレイヤーではない(彼はカントナにはなれない)。そんな彼をアイドルのようにあほみたいに持ち上げ、追いかける日本のメディアにはうんざりする。そしてハリウッドのスター気取りでポーズを取るベッカムにも反吐が出る。ファーガソンではないが、彼は確かに変わってしまったと思う。» Ferguson blames Posh (BBC SPORT)
ちなみにタイトルは最近公開された映画「ベッカムに恋して」に引っ掛けてみただけ。これもまたあまりにばかばかしい邦題だ。Bend it Like Beckhamというのが原題。このタイトルを見て、映画館に足を運ぶことはできなかった。■