2003-04-03
2003 東京都知事選への幻滅
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東京都知事選が4月13日に行われる。街のあちこちには候補者のポスター掲示板が建てられ、否がおうにも盛り上がると思いきや、結局、再出馬を決めた石原慎太郎の前に選挙はすでに終わっている。去年の内紛以来混迷の度を深める民主党は樋口恵子なるよくわからんおばさんを擁立した。このおばさんで一体全体東京をどう変えると有権者に訴えるつもりなのだろう。まったく意味不明。
僕は石原慎太郎が嫌いだ。彼の傲慢な態度もさることながら、経済が停滞し、戦後、左に偏った日本社会への反動から右傾化する社会の変動にうまく乗っかり、ヒットラーやフランコといった独裁者を彷彿させるポピュリスト的政治的手法が気に入らない。大体、この4年間で彼が掲げた公約の一体何が実現したのだろう?横田基地返還?お台場カジノ計画?財政再建?
石原都政の下、実現したものは多くある。例えば、都バスの広告。そして街芸人を支援するヘブンアーティスト、そうそう、都営大江戸線というかっこいい名前を決定したのも彼だった。なかなかの彼のセンスの良さに舌を巻いたものだ。
不況下で足りない税収入を補うべく大衆に嫌われている銀行業界だけを狙って外形標準課税を行い、財政の健全化に努めたのも石原都政の収穫のひとつだ。課税の公正原則をまったく無視したこの政策は1審・2審敗訴、逆に銀行業界に貢がなければならない皮肉な結果を生み出した。最高裁では勝てるのかしらん。
一泊1万円以上のホテルや旅館利用に課税する宿泊税なる新しい税金を作り上げたのも石原慎太郎のイニシアティブがあってこそだ。なんだか彼の在任中、増税する話しか聞かないのは気のせいだろうか?1万円以上の宿泊料に対する課税だから大衆には課税しておらんと開き直っているところも気に入った。
彼は首都東京(首都移転NO!)から日本を変えると大見得を切って都知事になった。僕は彼に日本を変えてほしいとは思わない。日本を変える必要は東京都知事にはないのだ。しかし、中央政府と地方政府の関係、地方自治体の将来像を彼に提示してほしかった。彼が日本を変えると言ったことは結局、日本政府のだらしない外交政策を批判することだったのか?外交問題にくだらない横やりを入れている暇があったら、寂れていく小さな地元商店街の活性化を考えてほしい。石原慎太郎は東京都知事なのだから。
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初のロンドン市長となった共産主義者の生き残り、もうひとりのポピュリスト Ken Livingstone は任期4年の1年を残すところで Congestion charging (通行料徴収)というギャンブルに出た。そしてそれは予想に反して成功したようだ。この試みはほかの世界の都市 - ニューヨークやパリ、東京 - の行政に大きな影響を与えるかもしれない。» Ken's coup [subscriber only] (Economist.com)
石原は4月13日の選挙後、都知事再選を勝ち取ることだろう。しかし、それは彼のこの4年間の業績から再選を果たしたのではなく、ポピュリストとしての石原のイメージが勝利したに過ぎない。変える・変えると言うわりには何も進まない東京、石原には是非有言実行してもらいたいものだ。
僕は一体誰に入れるのか?正直のところ、棄権しか僕の選択肢には残されていない。反対票として樋口恵子に入れるほど彼女は魅力的ではないし、共産党に入れるなんてもってのほかだ。ドクター・中松?冗談だろう。図らずも日本の政治の閉塞感を見事に映し出す選挙には違いあるまい。■